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2008年8月31日 (日)

ラーモアの方程式

原子核(臨床MRではプロトン、すなわち水素の原子核)の共鳴周波数(角周波数、線周波数)は静磁場強度(磁束密度)に比例する。核磁気共鳴法(nuclear magnetic resonanceNMR)の基本となる式であるし、SWIの原理の理解にも必須となる。

w = 2pn = gB              式(1)

w: 角周波数 (rad /sec), n: 線周波数 (Hz = cycle/sec) g: 回転磁気比 (Hz/T), B: 静磁場強度 (T)

回転磁気比 (gyomagnetic ratio)は原子核種に固有の値で、プロトンのg42.6 MHz/Tである。

静磁場1.5-Tの共鳴(線)周波数n1.542.6(MHz/T) x 1.5 (T) = 63.9 (MHz) 、共鳴角周波数w1.563.9 x 2p (Mrad / T)となる (M106)

3.0-Tの共鳴(線)周波数n3.042.6(MHz/T) x 3.0 (T) = 127.8 (MHz) 、共鳴角周波数w3.0127.8 x 2p (Mrad / T)となる。

核磁気共鳴法は物質の磁性や化学結合の違いから生じるわずかな局所磁場(B)の変化による共鳴周波数の差異を利用するものである。たとえば同じ原子核でも分子構造によって生じる電子雲(電子の流れ)による磁場遮蔽による局所磁場の変化による共鳴周波数の差異が化学シフトである[ w = g(B-s], s:遮蔽定数]。臨床ではMR spectroscopyや脂肪抑制法に応用される。

また静磁場環境に勾配磁場を印加することで拡散情報や流れの情報を得たり、位置情報を付与する[ w = g(B+G], G:勾配磁場強度]

静磁場環境に真空以外お物質がさらされると内部に磁化が生じる。これが磁化率変化である[ w = mB, m透磁率]

さらにMR画像のコントラストにはT1緩和やT2緩和といった低エネルギー現象を利用する。

      

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